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2012年10月7日日曜日

芸術の秋

サン・セバスチャンでの延泊を決めたからには、絶対行きたい所があった。ビルバオという街にあるグッゲンハイム美術館。なので今日は、海はお休み。

でもビルバオに向かう前に、やることがあった。部屋の移動である。
突然の延泊を申し出た僕。使用していた部屋には、既に他のゲストの予約が入っていた。そこで宿のオーナーは、親切にも知り合いの貸部屋を手配してくれた!元の宿から歩いて5分。やたら豪華な建物の最上階にあるその部屋。バルコニーからの眺めは;

iPhone4のカメラではこれが限界。。広角機能が欲しい。。
またしても破格でこの部屋を提供してくれたオーナーに感謝せずにはいられない!
そして彼に“橋を五つ越えたあたり”という貴重なw ハイウェイバス・ターミナルへの順路を聞き、何度か通行人に確認しながらまぁまぁ歩いて到着。
"Bilbao?"と聞く僕に頷いて教えてくれた列に並ぶ人々。が、“先にチケットを買わないとダメ”、とバスの乗り場で運転手のおじさんに言われ、チケット販売所を探してフラフラさ迷う僕。背後から口笛が聞こえ、“そっちじゃない、あっち!!”と、大きな指差しジェスチャーで見届け続け、最終的には販売所まで追いかけて着いて来てくれた優しい人々のおかげで、遅れる事無く目的のバスに乗れた。スペイン語がわからなくて、ゴメンナサイ。。

ビルバオまでは快適な1時間強。バスターミナルから美術館まではトラムで行けるらしく、近くの駅に向かう。駅には券売機的なものがあったけど、前のおばさんがもたついている間にトラムが来てしまったので、ゲートも無いし車内で払えばいいか、と乗り込んだ・・・のがマズかった。係員が乗客のチケットを確認しはじめ、僕の番が来た。

“駅で買えなかったから、今払います”と僕。係員は英語が話せる様子。
“車内で払うなら€21.40になりますねん”と係員。彼の雰囲気から、翻訳は関西弁。
“は?何その値段??”
“普通は€1.40やけど、車内で払うなら€21.40ね”
・・・キセル乗車廃絶のための罰金込みらしい。。。
“いや、ちょっとルールわかってなかったから、何とかカンベンして下さいよ、帰りはちゃんとしますから、今の分もちゃんと普通料金払うし!”
“いや、あんた見逃したら、私が€200のペナルティー払わなあかんさかいねぇ”
“そこを何とか・・!”
“さっきも二人程払ってもろたところやからねぇ。あんただけ見逃す訳にはいきませんなぁ”

そうこうしている間にグッゲンハイム駅に到着。係員と一緒に降りて、駅にいた別の係員も交えて相当粘ったけど、警察云々の話になったので、しぶしぶ罰金を払った。自業自得とは言え、“あきらかにツーリストなんだし見逃してくれてもいいのにさっ!!”と捨て台詞をはき、苦い思いで美術館に向かった。

その苦い思いは、あっという間に吹っ飛んだ。







 美術館の有機的な建築手法に圧倒され、もともとこういう不均一な立体造形物が大好きなので、終止興奮気味で館内・外を歩き回った。
展示作品も良かったけど、何よりこの建物自体を見に来れて良かった。ちょっと高くついたけど、ま、いいや。

ビルバオの街は今まで見たバスクのどの街よりも都会。かといって、決して近代的な高層ビルが立ち並んでいるワケでもないのが、バスクらしさ、なのかな?

帰りはいたって順調。サン・セバスチャンに着くと、少しホッとした気分になった。

夜の“前”