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2012年12月28日金曜日

包子

台湾のオマケ。

なんせ包んである食べ物が大好きなので、包子(パオズ)も大好き。台湾滞在中には、行く先々での間食として、少なくても1日2個、多い時は1日6個というペースで食べまくった。因みに台湾は素食(菜食)文化が浸透していて、国民の10%が菜食主義だとか(wiki調べ)。なので、どの包子屋さんにも素菜の包子が色々あり、本当に美味しい。円換算で、1個¥30〜¥45円。美味しくて栄養があって、且つおサイフに優しい包子。最高!
解剖図
焼きバージョン


野菜のみのキョーザもある

素食ラップ!
 ついでに、台湾の駅弁もご紹介。もちろん、素食弁当アリ。日本の駅弁よりもナチュラル度が高くて好印象。
肉は無くても、結構豪勢
パッケージ、イケてますw




再見!

2012年12月25日火曜日

台湾


今回初めて台北以外の地域を訪れ、新たな発見や体験の連続だった台湾。そんな中でも、台湾の人々の心優しさこそが、何よりの感動ポイントだった。今までは、“相手が親日だし、こっちも好き”程度だったのが、今回の旅を通じて出会った本当に優しい人達によって、“台湾大好き!”に変わった。どこに行っても、日本人という事で温かく受け入れてくれて、何なら食事やお酒までご馳走してくれたり・・。自慢出来る様な状況では無い日本を今でも好きで、文化を尊敬してくれる。本当に有り難い事だと思う。

日本政府は、正式には台湾を国と認めていないから、国交もない・・。中華民国と中華人民共和国との言い分の違いには、あまりにも大きな隔たりがあるので、今後どうなるのかは僕にはわからない・・。でも、そこに日本を好きでいてくれる人達が確かにいて、こちらが見習うべき豊かな文化が存在している。東アジアの中で何かと問題を抱える日本にとって、台湾は絶対に仲良くすべき国(敢えて)だと思うし、少なくとも僕は、台湾の人達をより親密に思うようになった。





謝謝、台湾!!

2012年12月23日日曜日

高雄


台東から電車に揺られる事、3時間。台湾第二の都市・高雄は、やはり都会。駅の近くで適当に宿を探した後、直ぐに港の方に向かった。東河で仲良くなった麺屋のお兄ちゃんお薦めの海鮮通りは、港からフェリーで対岸に渡ったところ。この旅で一番豪勢な夕食を食べ、帰りに夜市を覗いているうちに、高雄の夜は過ぎていった。。


ケンジ Iは阿里山に向かうため、朝5:00に宿を出発。目覚めれば、既に彼の姿は無かった。一人旅が好きな物同士、分岐点ではこんなもんだ。それに、台湾旅の最後を1人で過ごすのも悪くない。

愛河の散歩道
さてさて高雄。夕方までどう過ごそうかと、日本語が上手な宿のおじさんと相談し、愛河沿いを散歩してみることにした。セーヌ、テムズに続いて愛河。海も良いけど、川も良い。
宿から暫く歩いて辿り着いた愛河は、奇麗に整地された河沿いが散歩に最適。足の向くまま散歩を続けると港の方に出て、更になんとなく歩き続けたらホテルに戻れた。
高雄の街は、台北とはまた違った都会感。愛河と港に囲まれた、なんとなく“抜けた”感じが心地いい。天気はイマイチ良く無かったけど、結局4時間程、フラフラと散歩してしまった。

と、いうような事を、HSRに乗りながら書いている。行きは延べ10時間以上かけて電車で辿り着いた台北ー高雄が、たったの90分。車両は少し古いけど、そのまま新幹線だから、日本にいるかと錯覚する。
台北での宿は未定だけど、この旅でず~っとそうだったように、ま、何とでもなるさ!
高鐵駅
台北駅に到着!


Keep the Country Country

昨夕もメローなビーチに行き、ハラ〜カタ位の優しい波でたくさん練習した。美しい海岸線。海にはWケンジのみ。本当に贅沢だった。
夜は宿に遊びに来た地元の漁師さんの振る舞いで、新鮮な太刀魚を頂いた。焼いても揚げても本当に美味しかったけど、刺身のやり方を覚えておけば良かった・・。地元の人も期待していたのに、申し訳ない・・。ところで太刀魚が2m近くまで成長するなんて知らなかった。見せてもらった大物の写真は、まるでリュウグウノツカイ。

今朝の河口は風を受けて多少ヨレてはいたものの、やはり良い波。大きいのは頭ちょっとで、ややダンパー気味。カタチの良い波を選んで、ファンライドを楽しんだ。土曜日ということもあって、ポイントには20人近くいたけど、ピークがばらけるから全然OK。海から上がった後は、またまた地元のサーファーに宿まで乗せて帰ってもらった。今回はスクーターで2ケツ。ラック無しで1枚ずつ板を抱えても、何とか走れるものなんだと驚いたw

今日は高雄に移動するので、夕方のビーチでのメロータイムを味わえないのが残念・・。ビーチの優しい波は、ロングやフィッシュ系の板で遊ぶのに最適で、台風のウネリがヒットした時には、超ロングライドできるらしい。

そんなビーチに、大型リゾートホテル建設のプランが上がっているのだとか・・。宿のオーナー夫妻は、その反対運動の主要メンバーとして戦っている。もしもホテルが建ったら、一般観光客向けの“安全な”ビーチをつくるために海岸にコンクリートの固まりが放り込まれ、水質は汚染され、漁場やウミガメの産卵場所は無くなり、美しい海岸線はどこにでもあるようなリゾートビーチに変わってしまう。因みに、河口ポイントに流れ込む川にもダム建設予定があって、これはNGOの反対運動の甲斐もあり10月に頓挫。でも、建設資材やセメントは、放置されたままなのだそう。


リゾート開発は、付近の海岸線各所で計画されていて、台東の中心地からほど近い杉原という地区では、既にビーチ上にホテルの建設が完了。ビーチの一角は、その土地のアボリジニが大切な場所として何代にも渡って守ってきた場所だそうだ。
ホテルが稼働されれば、ビーチは事実上プライベート化され、それが前例として同じ事が様々な海岸線で繰り返されるだろう、、という事で、このホテル稼働への反対デモが、台東の役所前で行われる。ビジターが簡単に口を挟める問題ではないけれど、デモに参加するオーナーの誘いもあって、その様子を見学しにいく事にした。






役所の敷地内では開発推進派が経済発展を訴え、その前の道路には盾を持った公安がズラリと並び、道路の反対側に環境保護派が陣取ってシュプレヒコールを繰り返している。言葉はわからないけど、集まった人々の真剣さや熱がすごい勢いで伝わって来た。
不勉強なので、わかったような意見を述べる事は出来ないけども、美しい海岸線は一度失ったら取り戻せないし、経済の発展の陰でないがしろにされる人々や文化がある事実は悲しい。だから個人的にはやはり、海のド真ん前にホテルを建てて、ビーチをプライベート化するのはどうかと思う。

台東の開発問題は、これからも自分なりに追いかけていきたい。
大好きになった台東。その海がいつまでも美しくあるよう、心から願う。

2012年12月21日金曜日

Dream Coast

さてさて、台東での波乗り。結論から言うと、想像以上!!!
昨日の朝は東河・リバーマウスで入水。行動が遅かったので既に風が入り始めてはいたけど、おかげでポイントはガラ空き。面は多少乱れているものの、ボトムがロックだからか、波は結構ピシッとしている。アウトに出たらカタ〜頭ちょっと位のサイズの波がコンスタントに入って来て、分厚くてパワーはあるけど、マウイでシバかれまくった突き飛ばされる様なテイクオフにはならず、板が走り出してから少し余裕がある。つまり、めちゃくちゃファンウェーブ!

夕方は、宿のオーナー+その友達+Wケンジの6人で、朝とは別のビーチブレイクのポイントを貸し切り。ショート3人、ロング3人で、ハラ〜ムネの超イージーな波で遊びまくった。水は軽く、テイクオフはスロー。岩まじりのインサイドは多少浅いけど、全く問題無し!もしここに大阪のロングボード・クルー達がいたら、ファン・ウェーブすぎて海でニヤケ死にするんじゃないか、などと考えていたw

今朝は昨日よりも早起きして、またリバーマウスへ。ローカル情報どおりに、風は無くピーカンで、海パンのみのサーファーもいる。波はコンスタントに頭前後で、無人のピークもちらほら。そこまで速くなく、且つ面の整った波は美しく青い斜面を形成していた。ケンジ Iは別のビーチブレイクに向かったので、僕1人でパドルアウト。アウトには既に顔見知りとなった台湾人サーファーもいて、リラックスムードで最高の時間を分け合えた。本当に、波を乗り終えた時に何回、 “さ、さいこうぅっ・・!”、 と心で呟いたかわからない。
深刻に望遠カメラか防水カメラが欲しい。。
 波が徐々に割れ辛くなってきたのでボチボチ陸へ戻るも、ケンジ Iが戻って来ない。。なので、海で一緒だった台湾人サーファーに宿まで乗せていってもらった。みんな本当にフレンドリー。

波は良いし、温かいし、ご飯は美味いし、人は優しい。我愛台東!!!
板が折れてもニコニコ



2012年12月20日木曜日

東河の景色

スクーターでウロウロして見えた風景。本当にのんびりしたトコロ。で、ここでもやはり、日本人は歓迎されます。本当に有り難い!!










台東


で・・、出てますよ!
クリックして拡大してねw 
7時間の夜行列車の旅は結構快適で、予定通り朝の4:00過ぎに台東の駅に着いた。大きな原住民(アボリジニ)の彫像に出迎えられ、駅でバスの始発まで待機すること2時間。
目指す東河まではバスで小一時間で、到着してみると想像した通りの田舎の風景。見たところ、民家以外には数件の食べ物屋さん?があるのみ。ちょうどあった村の地図看板に従って大通りに進むと、そこにはセブンイレブンがあって、更に道路沿いを進んだところで、サーファー宿を発見。ほぼ何の地理的情報も無くやって来た割には、上出来だ。

東河メインストリート
宿を覗くと誰もいない・・。しばらく待っているとバイト君(?)が出勤してきたので、部屋が空いているか尋ねると、彼は宿のオーナーに電話してくれた。
電話口の女性は流暢な英語を話し、20分後にご対面となった彼女は、とても気さくな人柄。部屋の確保、サーフボードのレンタル等をお願いし、ビジターのエチケット+地元経済の一助になればと思い、サーフガイドを頼めるかとお願いした。すると、“う〜ん、忙しいから自分で行ける?スクーター貸すから”、というユルさであるw 暫くしてから登場したサーファーのご主人はアボリジニ出身で、結局彼が付近のポイントを一通り案内してくれた。宿から10分以内に、このあたりのメインポイントの東河・河口ポイントと、金樽ポイントがあり、見た限りウネリはすごくコンスタントで、サイズはカタくらいに見えた。金樽ポイントでは、7、8人の台湾人サーファーが海から上がったところだったので、宿のご主人を介して挨拶。みんなフレンドリーで一安心。

東河リバーマウス
リバーマウス(風が入っている)。金樽ポイントの写真は、また今度。
他に選択肢が無かったので、コレ。
2フィン+ロングテール
走り出したら早いけど、トリッキーw
一旦宿に戻って仮眠して、ウェットのまま2枚の板を積んだスクーターに“2ケツ”して、いざ波乗りに出発!!
風をかわす金樽ポイントはショアブレイクがキツめで、底はロック。さっき挨拶した台湾人サーファー達がポイントをほぼ独占していたので、みんなに挨拶しつつ徐々に奥のピークへ移動。最奥には上手にショートボードを操る台湾人サーファーが1人。その少し手前で波を待った。右へ流れるカレントがあるので、ポジションキープの為に常に左にパドルしつつ、コンスタントながら割れにくいウネリを観察。割れる波はムネ〜頭ちょっとくらい。
ちょうどカタくらいの波が来たので、合わせてみる。スロー気味に割れる波は、テイクオフの一瞬さえトチらなければ、スロープのように形成される波のショルダーを左へと滑る事が出来る。正にファンウェーブ!テイクオフがそこまでシビアじゃない事がわかったので、更にサイズのある波にトライ。サイズを上げても、やはりファンウェーブ!!
暫く奥のピークで遊ばせてもらったので、レギュラーの波を求めてバドリングで移動するも、この日割れているのはさっきまでいたグーフィーのみ。なので、もう1度戻って、『今日イチ』の1本に乗って終了。今まで経験したグーフィーポイントでは、最も楽しかった!水は温かく、晴れたら海パン+タッパでもいけそう。持参のシーガルでは暑い。。

宿に戻って併設されているカフェでぼ〜っとしていたら、ポイントで一緒だった台湾人サーファー達がやってきた。ローカルだと思っていた彼等は台北からのビジターで、片道8時間かけて年に数回、ここ台東にやってくるのだとか。そのまま酒宴に参加させてもらって、とても楽しい夜になった。この時ばかりは、控え気味のお酒を結構飲んだ。だって注がれ続けるからw

そうして東河の夜は更けていった。。
台北サーフクルー+宿のご夫婦



2012年12月19日水曜日

Wケンジ


ケンジ IとF 合わせて80才!
烏来から戻り、ここからの旅のバディであるケンジ Iと落ち合うため、台北駅に向かった。台北駅の詳細は全く知らなかったけど、“1番出口があるだろうから、そこで12:00に”、という適当な待ち合わせをしていて、実際には1番出口が何カ所もあって少し焦ったけど、そんなに苦労せずに合流に成功。そこからは2日に分けて、故宮博物館、士林夜市、北投温泉、九分などなどを巡った。北投温泉は烏来とはまた違う温泉情緒があり、公衆浴場や露天風呂で色々な国の旅人と出会い、駆け足でまわった雨の九份では、帰りにタイミング良く相乗りタクシーに便乗出来て、当初よりも早く台北市内まで帰還。その後、夜行列車で台東に向かう事になっていた。

九份 Spirited Away
屋台での腹ごしらえの後、台北駅に向かい、二人の全荷物を預けていたロッカーの目の前で事件が起きた・・・。
施錠時に発効されるレシートに書かれたパスコードを入力して解錠するロッカー。ケンジ Iは見事にレシートを紛失していた・・。列車の発車時刻まであと15分、我がバディは日英語が通じない駅の係員さんをロッカーまで連れて来て、2人がかりでゼスチャーで状況を説明。それに応えて、親切にもロッカーの管理業者に電話してくれる係員さん。
“業者がすぐ来るから(想像)”、と係員さんは言い残して立ち去り、僕は既に、夜は台北のどこに泊まって翌朝いかに早く台東に向けて出直すかを考えていた。あと10分・・。どこから来るともわからない業者さんを待って、きっと必要であろう身分証明やら書類記入やら・・・。間に合う訳が無い。
と、バディはどこかへ向かって小走りし、おばさんを引き連れて戻って来た。“え?業者さんそんなに早く来るの?”と驚きつつも、発車時間があと5分に迫った中で解錠してもらい、罰則金を払い、ロッカーから荷物を引きずり出す。書類のやりとりなんかは求められなかった。
そのままおかしなテンションでプラットフォームがあるであろう方向に走り、正しいであろう改札を抜けた。。。
乗りたかった列車はまだ出発していない・・・。
・・・・・間に合った・・・!
奇跡だ。。。。。

なんとか飲み物を買う余裕もあったので、7時間の鉄道旅に備えてビールを購入。
“何事もあきらめたらアカンわ”、とご満悦なバディ。
“もう何でもええわ”と僕。

普段は美味しいとは思えない台湾ビールが、この時ばかりは最高に美味かった。


2012年12月17日月曜日

烏来


チェックアウトぎりぎりまで快適な部屋でゴロゴロして、今日は温泉に入ろうと決めた。目指すは烏来。ここには地下鉄とバスで行けるらしい。温泉地だし宿くらいあるだろうと、無計画なまま地下鉄の駅に向かう。と、途中で市に遭遇したので、もちろん寄り道。そこで台湾ラップを発見したので、迷わず購入。肉無しカスタムも受けてくれて、30元とは思えないビッグサイズ!

地下鉄に乗り、淡水線の最終駅・新店に到着。なかなか都会。インフォメーションで聞いた烏来行きのバス乗り場には、長い列が。。タクシー業者が列の人に声をかけ続けているけど、何を言っているかわからない。程無くやってきたバスはすでに満員で、全荷物を携えた僕はどう考えても乗れない。。と、すぐ後ろにもスーツケースのカップルがいて、タクシー業者と話し込んでいる。交渉しているのかな?と思い、賢そうなそのカップルに英語を話せるか聞くと、流暢な返事がかえってきた。タクシー業者は、烏来まで450元でいいと言っているらしい(通常は600元)。悩んでいるカップルに、“じゃ、一緒にどう?”と訪ねると、“そうだね!”と彼氏。かくして短い相乗りで烏来へ。因みにバスなら15元だそうで、3人で割っても10倍の料金・・。でも全員荷物も多いし、ま、いいか。
シンガポール人のそのカップル、彼氏の方は日本最大手銀行のシンガポール支局に勤めているそうで、色々と話しているうちに、15分程で彼等の宿に到着。別れを告げて僕はそのまま烏来ビジターセンターに向かった。が、ビジターセンターでは日英語ともに通じず、そのまま宿のある通りへ進む・・。



この川沿いに露天風呂がある
目についた宿を何件かあたり、最も安かった宿で更に100元安くしてもらって部屋を確保。部屋風呂もついているけど、先ずは川沿いの露天風呂へ。階段を下りて近づくと、たくさんの年配の人達が水着を着て温泉に入っている。若い人は足湯のみ。観察すると、川に面したアウトサイドの浴槽はローカル色が濃そうで、インサイドの浴槽の方がビジターには入りやすそう。なので、先ずはインサイドへ。結構熱めのお湯につかりながらアウトを見ると、川に飛び込んで泳いでいる人もいる。楽しそう・・。
インサイド

川に面したアウトサイド
インサイドで十分温まった後、顔に笑顔を保ちながらアウトの浴槽に向かってみた。10人程の入浴客。スイミングキャップにゴーグルを装着している人もいて、おじさん達はガタイが良い。いつもここで泳いでいるんだろう。
そろ~っと特に注目されることなく入湯し、ポジションをキープ。インサイドのお湯より熱い。。10分程でのぼせそうになったので、そのまま川に飛び込む。冷たい!カレントがきつい!!・・・だって川だから。。
流されながら泳いで、30m程下流の岩場で陸にあがる。楽しい・・!

もう1回、と思ってアウトの浴槽に戻ると、入湯時におばさんの1人が何やら声をかけてきた。“言葉がわかりません”的な表情を返すと、“仕方ないわねぇ”的な表情のおばさん。そのまま浸かること暫く。そろそろのぼせそう、という時に、さっきのおばさんがまた何やら言っている。怒っているわけではなさそうだけど、何かを教えようとしている様子。まわりのみなさんも何だか神妙な顔つき。。
“ごめんなさい、中国語がわかりません”と英語で伝えると、
“ニホンジン?”とおばさん。
“はい”と僕。
ここで浴槽のみなさんが顔を見合った。・・・・・そしてほぼ全員から拍手が起きた。
“・・・?????” 呆気にとられる僕。
おばさんは他のみなさんと笑顔で話している。“あら~、日本の人なの、じゃぁわからなくて当然よね、そっかそっか”みたいな事を言っていた、と思う。
ゼスチャーを交えた説明からすると、ある程度湯船に浸かったら、川に入ってカラダを冷ますのがルールなようだ。それがのぼせるのを防ぐ為なのか、みんなで順番に湯船を楽しむ為なのか、又は湯船を清潔に保つ為なのか、理由まではわからなかったけど、とにかくアドバイスに従って一旦川に入り、また湯船へ。その度にみなさんが笑顔で反応してくれる。僕が日本人とわかって、明らかに嬉しそうなみなさん。
すると、全身タイツ型水着の女の人が英語で、“ここは初めて?”と聞いてきたので、
“台北から今日移動してきたんです。良いとこですね。”と返事すると、それを他のみなさんにも伝えてくれて、更に雰囲気が良くなった。そんな歓迎ムードが嬉しくて、是非伝えたい事が頭に浮かんだ。
“地震の時、台湾の人達がすごく日本を助けてくれました。日本人はみんな感謝しています。”
通訳された僕のメッセージに、浴槽の全員がしみじみと笑顔で頷いてくれたので、気持ちを込めて“謝謝”と重ねた。

川→入湯をもう1ラウンドして帰る時には、みなさんが日本語で“さよなら”と声をかけてくれた。笑顔で手を振り合いながら挨拶。カラダだけでなく、ココロもたくさん温まった。